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GPSゴルフナビ測定器 (下) 最大の副作用と乗り越え方 【現代ゴルフメカ三種の神器 (1)-下】

投稿日:2011年11月23日  カテゴリ:三種の神器(ゴルフメカ)

いよいよ「三種の神器シリーズ(1)GPSゴルフナビ測定器」も最終回だ。
その前に、まだ(上)(中)を読んでない方は、そちらを先に読んでほしい。

(上)GPSナビを使おうと思ったキカッケと、GPSナビの種類
http://petitmanigolf.blog.fc2.com/blog-entry-16.html

(中)GPSナビの賢い利用の仕方と副作用
http://petitmanigolf.blog.fc2.com/blog-entry-17.html


では、GPSゴルフナビの使用による、最大の副作用について話そう。

今まで述べた①~④の副作用と比べると格段に重いし、今までで一番長いレポートとなるが、覚悟して読んでほしい。これを乗り切ってこそ、真のGPSナビ使いになれるはずだ。



副作用⑤ ショック症状の発生

GPSナビを実際に使ってみると、多くのゴルファーが思った以上に自分の(特にドライバーの)飛距離が出ていないことに愕然とするだろう。

「俺は250(280・300)ヤードヒッターなはずだ・・・それなのに・・・(´;ω;`)」という、プライドを傷つけられた多くのゴルファーの光景が目に浮かぶ。

これは、我々ゴルファーだけが悪いわけではなく、日本のゴルフ練習場とゴルフコースも絡んだ共犯の結果なのだ。


<練習場>

殆どの練習場は、ヤーデージ表示を甘い方向にサバ読みしている。
つまり、実際には無い距離を、練習場の○○ヤードという看板として掲げている

読者の皆さんも、普段行く練習場を、グーグルマップ(or航空写真)で測ってみて欲しい。
衝撃の結果が待っているだろう。

みんなの知識【ちょっと便利帳】 (グーグルマップ(航空写真)で、2点間の距離を測れる便利なHP)
http://www.benricho.org/map_distance/
(メートル表示はヤード表示に換算する。「メートル÷0.9144」でヤードに換算できる。)



練習場側の弁解としてはこうだろう。
「練習場の団子ボール(レンジボール)が飛ばないため、飛ばない分に合わせて表示しています。」

なるほど、一理あるようにも思える。しかし、それを差し引いてもサバを読みすぎている練習場も存在する。
私の感覚としては1割程度のサバ読みなら許容できるが、それ以上は度を越えていると思う。

この問題は、練習場側が2ピースボールを使って、正確なヤーデージ表示をすれば解決するのだが、地価が高い日本の事情と、練習場経営者の思惑(低コストで耐久性が高い団子ボールを使いたい)が一致しているため、解決する日は果てしなく遠いと思われる。

練習場の本音は、『ゴルファーに気持ちよくなってもらえるし、「○○ヤードの広々とした練習場!」とアピールすることもできるし、何が悪いの?』というところだろう。

しかし、実測距離を表記した上で、「ダンゴボールなので、○%程飛んでないものとお考えください」としたほうが良心的だと思うが、いかがだろうか?

(もしくは、最低でも「実測値は○○ヤードしかありませんが、レンジボールは○○%程飛ばないので、このように表記しています」、という注意書きを目立つところにすべきだと思う。)

誤表記されたヤーデージの看板は、ゴルファーの距離の感性を奪う由々しき問題である。


<ゴルフコース>

一方、ゴルフ場のヤーデージ表示も正確ではないことが多い。
基、この「正確ではない」という表現が、正確ではないかもしれない。

これはコース毎にヤーデージの測定方法が異なるためである。

GPSナビの計測方法は、地図を上からみた2点間の水平距離で、高低差は加味されていない。

一方、一般的なゴルフ場は、レーザー測定器にて距離を計測している。

レーザー測定の場合は、高低差分が加味された値になってしまう。

この高低差を含んだ距離を水平距離に直すゴルフ場もあれば、そのままの値を使うゴルフ場もあると思われる。(ゴルフ場ごとにより異なるし、誰も裏を取れないブラックボックスである。)

こうなると必ず、「GPS測定距離≦レーザー測定距離」という関係になる。

これについては、どちらが正しい表記かを議論をするつもりはない。

ただ、毎回自分が把握できるのがGPSナビの水平距離なのであれば、水平距離を基準に距離感を養うほうが良い、と私は考えている。

(参考) ソノースター社「スカイショット」 よくある質問(「Q5」にこのことが記載してある。)
http://www.skyshot.co.jp/V500/v3_support_QA.html#Q5
(この商品自体の評価はわからないので、コメントは控えたい)


なお、真偽は定かではないが、古いゴルフ場の中には、コロコロ転がすもので測っていたため、アップダウンの分が丸々加味されたヤーデージ表示になっている、という話しを聞いたこともある。




ここまではゴルフ場の肩を持ってきたが、ここからは少し切り込もう。

ゴルフ場サイドとしても高度経済成長期に、狭い日本の国土の中で安価にコースを作らないといけない事情があった。

多くのゴルファーが、分の飛距離に見栄を張りたいのと同様、ゴルフコースも高いコースレートと長い距離を表示したいという見栄があり、実際の長さよりも長いヤーデージを意図的に表示したゴルフ場もあったのだろう、と私は考えている。

というか、そうでないと説明がつかないゴルフ場(ホール)が今まで少なからずあったのだ。
なお、名門と呼ばれているコースほどヤーデージ表示は正確な印象がある。)


甘いヤーデージ表示はゴルファーの距離感を惑わす悪影響を与えるばかりか、前の組への打ち込みの危険すらある。
賞味期限の数字、放射線量の数字など、現在これだけ数字を誤った企業が叩かれているが、ゴルフ場の適当なヤーデージ表示も私はもっと問題視されるべきだと考えている。

極論すれば、これらのサバ読み、誤表示は、ゴルファーの上達を阻むだけではなく、前の組みへの打ち込みによってケガ人を出す危険性まで孕んだ業界ぐるみの犯罪とも言える。

別の記事でも述べるが、こういう数値1つとっても私はゴルフ業界のいい加減さを感じてしまうのである。


以上のように、

①練習場のサバを読んだヤーデージ表示

②ゴルフ場ごとにより異なる測定基準、もしくは意図的なサバ読み

③さらには、セカンド地点の残りヤーデージ表示から1打目の飛距離を逆算するという不可思議な計算で自分の飛距離を測ったり、フォローや打ち下ろしを都合よく忘れてしまう、アマチュアゴルファー

これらが三位一体となって、世の中に多くの「自称250(280・300)ヤードヒッター」を生んでしまった。


しかし、GPSナビでティーショットの飛距離を測ってみると、無風で平らなホールの場合(かつ高地でないゴルフ場を想定)、ラン込みのトータルの飛距離で、安定してキッチリ250ヤード飛ばせる人は、私の知る限り10人に1人(もいないかも・・・)程度である。

もちろん、OBを平均飛距離に含めないという、優しい判定をした場合での数字である。


男子ツアープロの飛ばし屋の平均飛距離が約300ヤード。(日本人トップは諸藤将次選手の約299ヤード、石川遼選手は約292ヤード(平成23年11月23日現在))

飛ばないと言われる男子ツアープロなら260~270ヤードという飛距離だ。
(もっとも、彼らは重くて硬いシャフトで、コントロールしながらこの飛距離を出していることを忘れてはならない。)

日本ゴルフツアー機構 男子ツアープロ ドライビングディスタンス部門 2011年度
www.jgto.org/pc/TourDrivingDistance.do

特にトレーニングもしていないアマチュアゴルファーが大多数なのに、厳しい世界で生き残っているツアープロより、ちょっと飛ばない程度の飛距離を打てるセミハードヒッターが、世間にゴロゴロいるハズがない。

こういう誤認識は、わかっている人から見ると恥ずかしいし、こういう発言をしてしまうということは、ドライバー以外のアイアンなどの飛距離も、全て正確に把握していないことを露呈してしまう。
(「160ヤードを8番で打った!」などアイアンの飛距離自慢の人に多い気がする。)


つまり、自分が何番で何ヤード飛ぶのか正確にわからないまま、ゴルフをしていることになる。


ただでさえ、我々アマチュアゴルファーは、同じ番手でも飛距離が毎回バラつく。

これに加え、前述のように、ゴルフ場毎に距離の測り方、基準等が異なる。

毎回バラつくショットと、コース(ホール)によって異なるヤーデージの計算方法。

まるで、2つの変数を持つ数式を解くような難しさである。

GPSナビを使ってせめて変数を1つにすれば、ゴルフはぐっと易しくなるだろう。

私は、「みんなが思っているほど飛んでないんだよ!」ということを言いたいのではない。

「ちゃんと自分の飛距離を正確に知ったほうが、コースマネジメントができて、スコアメイクにつながるよ。」ということを伝えたいのだ。



『孫子』にも書いてあるではないか。

「彼(てき)を知り、己を知れば、百戦して殆(あや)うからず」
(私の場合、「危うからず」とは言えないけど(^^;))

いつの時代でも、原理原則は意外とシンプルなものだ。


【機種の改善点】

上編で述べたように、現在、ショットナビアドバンスは、次世代機開発中とのこと。

現行機種を販売中止にしたということは、おそらく近日中に後継機種が販売されるだろうから、ここに書く意見は反映されないと思うが、一応、改善点を挙げておく。

○全体的に動作が重い
 →タッチパネルは画期的だったが、多少モッサリ感がある。
  スマートフォン並みとまではいわないものの、もうすこしサクサク動いて欲しい。

○グリーン奥エッジまでのヤーデージ表示が欲しい。
 →ユピテル社のアトラスゴルフナビや朝日ゴルフ用品のイーグルビジョンを見習って欲しい

○2グリーンの場合の左右の選択が面倒くさい。
 →イーグルビジョンを見習って欲しい

○コース選択の自動読み込みが上手くいかない。(いつも手選択でゴルフ場を選んでいる・・・)
○コースのアップデートデータの読み込みが上手くいかない(かなり致命的なような・・・)
○バッテリーの強化
 →1.5ラウンドまではもったが2Rは微妙かも。コースが詰まっていると1.5も不安かも

○下のカバーが、いつ取れてしまうのだろうかとハラハラする。
○ワンペナやOBなどのコース情報まで判るようになると素晴らしい。
○ヤード表示中なら「Y」と表示するなど、判るようにしてほしい
 →最初、メートル表示になっていて、おかしいなぁ・・・と思い、2ラウンド目で気づいた。というか、そもそもゴルフでメートル表示って必要だろうか?

実は、ショットナビアドバンスは、某巨大掲示板では「失敗機」とまで言われ酷評されている。

しかし、私は人柱になったつもりはない。
改善点は山ほどあるが、私は現行の機種でも満足しているし、むしろ時代の最先端のメカに立ち会えて喜ばしく思っている。

こういう意見が反映され、より素晴らしい商品が開発されれば本望だ。


【最後に】
かつて人類が地図を欲したように、ゴルフ発祥時から多くのゴルファーが夢にまで見てきた(であろう?)ゴルフ場専用デジタル地図が、今日はこんなに安価に手に入るのである。

21世紀を生きるゴルファーとして、この時代(技術)の進歩を享受しないのは、あまりにももったいない。

なんとなく廻るラウンド1~3回分程の価格で、今後のコース戦略の根幹をなす宝の地図を手に入れることができるのだ。

GPSゴルフナビは、間違いなくスコアメイクに役立つ、プチマニゴルファーならずとも、真剣に上達を目指す全てのゴルファー必携のゴルフメカである。

先人の見果てぬ夢と技術の進化に敬意を表し、この度、ゴルフメカにおける三種の神器の一つに認定させていただいた次第である。

残る二つの神器は何か?
予想がついている読者もいらっしゃるかもしれないが、想像しながら次回のレポートを待って欲しい。

(「現代ゴルフメカにおける三種の神器 (1) GPSゴルフナビ測定器」 終わり)

↓テーマ別 「三種の神器(ゴルフメカ)」はコチラ↓
http://petitmanigolf.blog.fc2.com/blog-category-5.html




~追記~

ショットナビアドバンスの後継機種が遂に発売となりました!


最新機種 ショットナビアドバンス2

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